1923年に神姫電気鉄道(当時)の駅として開通し、現在では瑞急線の拠点駅の一つに数えられるターミナル駅。1977年に神姫電気鉄道が瑞急に合併され、駅名の「電鉄姫路駅」が現行の「姫路駅」に改称された。1993年に、瑞急線姫路駅~飾磨駅周辺が地下化され、駅舎が現在の「関西瑞急ホテル姫路」にあたる位置から移転した。
JR線・山陽新幹線との乗換駅として長らく機能しており、近年は姫路城や書写山方面などへの観光客も増加している。瑞急線内の乗降人員は6位で、5位の尼崎市駅とほぼ同等である。
駅構造は、地下鉄堺筋線・天下茶屋駅のような2面3線の地下駅となっている。全てのホームが10両編成に対応。
瑞急線・姫路駅は1番線がラッシュ時に降車専用ホームとして使用されるのが特徴で、その時間帯には2・3番線の乗車ホームと完全に分離されている。留置線が2線分設置されており、折り返しや夜間滞泊に使用される。一方で、日中の1番線は観光特急「海日向」(火曜を除く)やサイクルトレイン(火~木曜を除く)の専用ホームとしても使用される。したがって、休日ダイヤ設定日ではない火曜日の日中は、1番線を使用しない。
近年、JR線の高架化や駅周辺のトランジットモール化により、大きく変貌を遂げた姫路駅。瑞急百貨店方面と繋ぐ、駅北口の連絡デッキや、姫路城を観ることができる展望台「キャッスルビュー」、姫路城の最寄り駅らしい雰囲気のあるオープン地下広場・庭園「キャッスルガーデン」などが新たに設置された。また、駅周辺の一部道路がトランジットモール化されているため、一般車の出入りに制限が設けられている。
現在では地下に存在する瑞急線・姫路駅には、北口・中央口の2か所の改札がある。地下1階に位置する北口改札は、姫路城や瑞急百貨店、駅北口バスターミナルへの利用が主である。後述する駅南口バスターミナルよりも規模が大きく栄えているため、バスとの接続利用が多い。また、JR線の同駅よりも瑞急側の北口改札の方が、姫路城や駅北口バスターミナルの降車専用バス停に近いという特徴もある。一方で地上階に存在する中央口改札は、JR線との乗換利用と駅南口バスターミナルへのアクセスに使用される。駅南口バスターミナルには、飾磨・姫路港方面の瑞急バスも乗り入れている。JR線の「中央改札口」と瑞急線の「中央口改札」は、中央コンコースを挟んで向かい合っており、乗換が容易な構造になっている。
北口を経由するバスのメインストリートとなっている大手前通りの1本右側の道に陣取るのは、「みゆき通り」と呼ばれるストリート商店街である。以前は姫路市街地の骨格として自動車やバスも通行する道路であったが、大手前通りの建設に伴ってアーケードを整備し商業軸として発展し、播磨随一の商業拠点の1つとして栄えた。大小数軒の書店が並んで営業していた時期もあったが、大手書店の姫路進出の影響もあり多くは撤退した。近年では、再び活性化を目指す動きもみられる。
広報誌『妄想鉄路 第3号』の企画として実施されたアナウンス企画「音で旅する架空鉄道」にて、KAKアナウンスのゆっこさんに朗読いただいた瑞急線・姫路駅のアナウンス動画です。
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