A:瑞急本線


瑞急本線とは

路線カラー:コチニールレッド(赤色系)

 →瑞急線の大動脈的な路線で、特急が運行するから。また、南側に大阪湾や播磨灘があり、太陽の光を最も浴びるから。

 

 瑞急の中枢区間である「瑞急本線」は、大阪・梅田を起点として姫路までを結ぶ、当社の中では最も長い路線である。日中は「特急」「準急」「普通」の3種別と空港特急「快都」・観光特急「海日向」が運行されており、宝塚線や地下鉄線と直通運転を行っている。休日ダイヤを中心とする運行日には、サイクルトレイン「C-route250」の運行も行われている。また、西神線直通の「急行」や、地下鉄線直通の「準急」も終日運行されている。

 

☆元ネタ路線

・第二阪神線、阪神国道線(国道2号あたり)

・神戸市営地下鉄西神・山手線(三宮周辺の2層構造)

・京王線笹塚駅(名谷駅の配線)

・山陽電鉄本線(明石~姫路)

 

複線区間 

 大庄~姫路

 

複々線区間

 梅田~大庄

 

追い抜き可能駅 

 梅田~大庄(複々線)、上甲子園、西宮戎、東灘、脇浜、三宮、上沢、板宿、名谷、明石、藤江、二見、高砂市、宇佐崎、飾磨

 

沿線概況


梅田~尼崎市間

 計6線のホームを擁する梅田駅は、大阪側のターミナル駅となっている地下駅である。JR、阪急、阪神、阪奈、地下鉄の各社と連絡する。0・1番ホームが海日向と空港特急「快都」、2・3番ホームが特急や急行、4・5番ホームが準急や普通というように、概ね使用ホームが分担されている。降車専用ホームが設定されており、混雑を分散している。また近年、北端に0番ホームが新設されたことにより、瑞急線内では唯一の「0番ホーム」となっている。

 JRの高架をくぐった後、線路は二股に分かれる。地上へと進むA線は優等列車(普通以外)が利用し、途中には鷺洲・金楽寺のみホームが存在する。一方、金楽寺駅の直前まで地下を走行するB線は、普通と地下鉄直通の「空港特急」「準急」が使用する。

 地上に2面2線・地下に2面4線を有する鷺洲駅は、地下鉄谷町線との乗換駅。当駅より(実質的に)、大庄までの複々線区間が開始する。複々線区間は、右に大きくカーブしながら淀川を渡っていく。鷺洲駅と淀川を挟むようにして位置する御幣島駅は、毎年大きな花火大会が実施される堤防の最寄り駅でもあるため、利用客の増加に備えて臨時改札が置かれている。御幣島駅は、旧・野里駅と佃駅の統合駅でもある。2つの小さな川に挟まれた地域を越えると、杭瀬駅に到達する。杭瀬駅では阪神杭瀬駅との乗り換えも可能である。金楽寺駅はプロ野球チーム「瑞急ファルコンズ」の本拠地があり、一部便が臨時停車することもある。4面6線の尼崎市駅はかつて「庄下川駅」を名乗っていたが、西宮戎方面の路線が開業した際に今の駅名に改名した。この駅を境に西側の駅は、快速が停車する。

 

尼崎市~西宮戎間

 尼崎市西部に位置する、昆陽池線と接続する大庄駅を越えると、複々線区間は終了する。武庫川を渡った先には、近年乗降者数の増加が著しい上甲子園駅が存在する。上甲子園駅は中線を上下線で共有する2面3線で、主に空港特急「快都」の通過待ちで中線が使用される。また、阪急阪神国道駅(阪急今津線)と接続する津門駅を通り過ぎると、2面4線の拠点駅・西宮戎駅へ。駅名の由来は駅付近の西宮神社であり、正月の風物詩である福男選びも行われる。ラッシュ時には当駅を始発とする列車も多く存在する。

 

西宮戎~三宮間

 夙川を渡ると、列車は芦屋市内へと入る。芦屋市駅周辺にはJR芦屋駅、阪神芦屋駅など競合他社の駅があるが、瑞急は唯一「市」がついた駅名を冠して区別している。六甲ライナーとの乗り換えが出来る東灘駅は、神戸市東灘区の代表駅である。対JRという面では、芦屋(JR新快速)、東灘(瑞急特急)という形で需要を分け合っている。国立大学や六甲山の最寄駅でもある山麓通駅を過ぎ、JR六甲道駅付近でJRを跨ぐと、脇浜駅付近では阪急神戸線をくぐる。神戸空港線に向かう連絡線が分岐する脇浜駅では、ラッシュ時などに電車の追い抜きが行われる。西神線から来た電車が引き上げる線路を有する葺合駅からは一旦地下区間に入る。2面4線の三宮駅は、多くのJR・私鉄との乗り換えが可能な、神戸エリア最大のターミナルである。上下2層の駅構造となっている。神戸空港線と直通している神鉄三宮線とも乗換ができる。

 

三宮~板宿間

 上下2層に分かれていた線路が再び1層となると、県庁などの最寄り駅となっている相楽園前駅に到着する。平日のラッシュ時を中心に利用が多い駅でもある。葺合駅から続く地下区間の次の駅は大倉山駅。駅付近にある公園がその駅名の由来だ。次の湊川駅では、神鉄有馬線と接続する。上沢駅(待避可能駅)・長田駅を続けて通り過ぎると、久しぶりに地上に鉄路は進んでいく。瑞急西神線と分岐する板宿駅は須磨区の主要駅の一つで、2面4線を有する瑞急では特急が停車する。

 

板宿~明石間

 北側へと分岐していく西神線を右側に、瑞急本線は西側へと進む。月見山駅を過ぎると、比較的近年に開発された住宅地が続く地域が続く。下畑駅はその東側、名谷駅はほぼ中央に位置する。中でも名谷駅は2面4線を有する車庫設置駅で、特急停車駅でもある。商大筋と交差する辺りには、倭州大学垂水キャンパスを有する星陵台駅があり、明舞駅周辺には団地の開発が行われている。ここまで、並行していたJR線とは離れた位置を経由していたが、次の大蔵海岸駅からは線路が地下へ。JR線と立体交差し、いよいよ2面4線の明石駅に到着する。明石駅ではJR線との乗換が可能で、付近には淡路島(岩屋)方面行きのフェリー乗り場がある。

 

明石~二見間

 再び地上へ上がって明石川を渡ると、2面3線の硯町駅へ。過去には当駅付近に車庫があったため、折り返しが可能な構造となっている。海岸線沿いに線路は進み、工場輸送の多い貴崎駅、2面4線の藤江駅を経由する。八木駅から海側に歩くと、四国や淡路島を望む展望台も存在している。江井ヶ島駅の北部には田園地帯、南部は宅地となっており、線路を境に風景が二分されている。魚住駅はJRの同駅と距離が離れているが、瑞急の魚住駅は住吉公園の最寄駅でもある。瀬戸川を渡り、住宅地が増えてきたところに2面4線の二見駅が存在する。高砂市駅とともに需要の境目となる拠点駅であり、全列車が停車する。また、駅西側に車庫が併設され、妹川モノレール線は乗換。

 

二見~高砂市間

 二見駅以西は、普通が原則として4両での運転となる。この区間は人口が多いが、特急の速達化・混雑軽減を図るため、特急は高砂市まで無停車となる。したがって、別府駅などの需要を普通が代替しており、二見・高砂市での接続を良くすることで大阪方面への利便性を保っている。西二見駅は、瑞急で設置年が最も新しい駅。播磨町駅は、瑞急では極めて少ない、郡部に所在する駅である。別府駅浜宮駅は工場輸送だけでなく、JRの新快速が停車しない地域の需要を得ている。また、別府駅には日中のみ一部の特急が停車する。尾上駅を越えると、大きな河川である加古川を渡り、2面4線の高砂市駅へ。当駅は、工場輸送・生活輸送ともに瑞急が優勢の主要駅である。高砂市駅では、高砂線と乗換が可能。

 

高砂市~姫路間

 高砂市駅以西は、車窓もさらに変わっていく。伊保駅曽根天神駅と通り過ぎ、日笠山を右手に進んでいく。JR線は山側を経由するが、瑞急は変わらず海側を走行する。大塩駅南側には大学のキャンパスが、的形駅周辺には小さな集落が存在する。山を避けるように緩やかなカーブを描きながら進むと、2面4線の宇佐崎駅へ。工場輸送が多い駅であるため、朝・夕方時間帯のみ特急が停車する。また、その時間帯では特急と普通の接続が行われている。市川付近にある妻鹿駅を過ぎ、相生方面への連絡線と別れてから地下に入り、2面3線の飾磨駅に到着する。播磨線との接続駅である当駅はかつての車庫併設駅(現在は播磨線・西飾磨駅)でもあり、1番線に姫路行、2番線に播磨線普通、3番線に大阪方面行が入線するため、対面乗換も可能。その後、駅南大路の地下を北上し、姫路バイパスを過ぎたあたりで市役所前駅に到達する。同駅は比較的、平日の利用が多い駅となっている。ターミナル駅の姫路駅は新幹線・JRとの乗換が可能な2面3線の駅。終点の姫路城前駅は、線路の地下化の際に延伸され設置。大手前公園や姫路城、美術館・動物園・博物館など、観光需要も多い駅である。