E:播磨線


播磨線とは

路線カラー:マラカイトグリーン(緑色系)

 →兵庫県播磨地域の山間地域を縫いながら、路線が走っていることから。

 

 飾磨で瑞急本線と分岐し、網干・御津・相生・坂越を経て赤穂までを結ぶ路線である。終点の赤穂城駅の西側には、延伸構想があったため引き上げ線が伸びている。しかし、赤穂城駅以西の区間は、瑞急が存在する世界でも未成線となっている。海沿いのサイクリングロードの需要が大きいことから、日中時間帯には一部車両がサイクルトレインとして開放されている。

 

☆参考路線

 ・山陽電鉄網干線(飾磨~網干)

 ・史実の赤穂延伸線

 

複線区間

 飾磨~御津、馬場~南相生、赤穂御崎~赤穂城

 

沿線概況


飾磨~御津間

 瑞急本線と接続する飾磨駅を発って右へカーブすると、飾磨リバーシティ駅へ。瑞急では最も長い駅名で、近隣には高校やショッピングモールがある。地上に上がり、神戸線方面から来た連絡線と合流し船場川を渡ると、水尾川付近に西飾磨駅がある。当駅は現在の飾磨車庫が設置されている駅で、姫路周辺地下化の際に車庫機能を飾磨駅から移転した。網干線は原則として4両編成のみが運行しており、ローカル線の様相を呈している。にもかかわらず、全線が複線化されているのは、岡山方面への延伸計画が存在していたからである(最終的に延伸は中止された)。今度は夢前川を渡り、広畑駅に到着する。大都会でもある姫路駅からあまり離れていないこともあって人口は少なくはないが、姫路大津駅の辺りから田畑の割合がやや増加する。JRの同駅と離れた位置にある瑞急網干駅は、町の中心地に存在する2面4線の駅。揖保川・中川を続けて渡り、2面3線の御津駅へ。梅林や海水浴場など、瑞急では珍しく観光に特化したような駅であるが、姫路中心部への通勤・通学利用も多い。瑞急網干駅・御津駅の2駅のみ6両編成に対応しており、特急「海日向」がわずかながら乗り入れている。

 

御津~相生市間

 御津を過ぎると単線区間となり、線路に沿って広がる田園地域が狭くなり、視界の両方から森林が迫ってくる。岩見駅を過ぎると大きく右へとカーブし、トンネルの中へ。数分だけ視界が開けた位置に、馬場駅が存在する。駅周辺にはコスモス畑もある、ローカル駅となっている。再び電車はトンネルを駆け抜け、視界の奥に海辺の風景が微かに映る頃には野瀬駅に到着し、複線区間へと戻る。所々にある集落を縫うようにして山側を抜けると、相生市駅へ。相生市駅はJR線の相生駅よりも市内中心部に存在しており、通勤需要も決して少なくはない。

 

相生市~赤穂城間

 相生港を南側に見ながら、「白龍城」と名付けられた道の駅の付近を左側へ曲がっていくと、工場の通勤需要が定着している工和橋駅へ。公式な乗換駅ではないが、JR線と徒歩乗換が可能である。瑞急では最も長い駅間である4.4kmを2つのトンネルを経由すれば、坂越港駅へ。港周辺は天然記念物の生島に守られた自然を有しており、当駅では電車の行き違いも行われる。瑞急では屈指の秘境駅ともいわれる大泊駅は、かつて存在した金山の最寄駅である。赤穂市海岸部の観光地が多く集まる赤穂御崎駅は、瑞急線サイクルトレインの利用者で賑わう。終点は赤穂城跡の南側に位置する赤穂城駅で、かつての延伸構想を匂わせる風景が現れている。